食べ物

2015.08.31 UP
鉄板×和!北堀江から旬の食材でランチやディナー、お酒の素晴らしさを発信
目次
720と書いてナニワと読む北堀江の「いいお店」

地下鉄長堀鶴見緑地線「西大橋」駅を出て、なにわ筋を難波方面に直進。
2つ目の交差点を右に曲がって歩いていると見えてくる「720」の白い看板。
北堀江の創作鉄板焼720(ナニワ)はそこにあります。
北堀江で美味しい食事とお酒を楽しむならここ!という情報を聞きつけた編集部。
すぐにアポを取り付け、取材に向かいました。
いわゆる「美味しいお店」は取材に厳しいお店が多い中、こちらの要望に応じてもらえて、今回は自慢の料理をふるまっていただけるとのこと!
普段は、安い立ち飲み屋がデフォルトの編集部の面々。
「鉄板焼」という慣れないお店に緊張しつつも、期待に胸を膨らませて現地に向かいました!
木のぬくもりを感じる温かい雰囲気

外観からもわかる通り、店内は木を基調にしたシンプルでナチュラルなインテリア。
照明は少し暗めで、落ち着いたオトナの雰囲気が漂います。
メインとなる鉄板の前には鉄板焼屋の醍醐味、カウンターが6席。
ここでは「リアルタイムで料理が作られていく様子」を楽しむことができます。
嘘のない技と選びぬかれた素材

店主の内田康友さん。
最初にお店の特徴とコンセプトについて聞いてみました。
「私は、日本料理の世界で10数年修行をしてきました。そこで学んだ知識・技術を活かして、お客様が目の前で料理ができていく行程を感じながら、楽しんでいただける空間を作りたいと思い、720を始めました。」
「小さい頃からお好み焼きが大好きで、自分が一番おいしいと思うお好み焼きを食べていただきたいと思っています。」

壁に貼られた「今飲んで欲しい」お酒の数々。
「料理もそうなんですが、お酒も常に変化させています。だからお客さんに『前飲んだあれ飲みたい』っていわれても置いてないことが多いですね」
「食材と一緒で日本酒にも旬があるので、今年の一番酒だったり、搾りたてものだったり、旬の味というのを楽しんでもらっています」

今のおすすめってどれですか?と聞いてみると。
「岩手 菊の司純米酒 七福神」
「愛知 純米吟醸原酒 奥(若)」
「香川 川鶴 讃岐くらうでぃ」
「滋賀 山廃特別純米(生)萩乃露 芳弥」
の4つがおすすめとのこと。中でも特徴的なのが「香川 川鶴 讃岐くらうでぃ」。
日本酒の概念を覆すような甘酸っぱい飲みくちが魅力で、日本酒をあんまり飲んだことが ないという女性におすすめの一杯。

日本酒が豊富な720さんで頼むなら、こちらの「日本酒利き酒セット」
お客さんの要望を聞いた上で、店主自らが今飲んで欲しいと思えるものを選んで提供しています。
今回選んでもらったのは右から「さか松」「奥(若)」「七福神」の3種。
どんな意図で選んだものですか?と聞いてみると
「口当たりや仕込みにも違いがあるんですが、さか松は大阪、奥は愛知、七福神は岩手と、日本列島を北上するにつれて変わっていく、水や米の味を楽しんでもらえると思います」
「米の精米具合でも味がどんどん変わっていきます。飲み比べることでそれぞれの特徴がわかってくるので、数回試していただければ細かい違いがわかってきて面白いかもしれませんね」
日本酒をこよなく愛し、その奥深さを知る内田さんの言葉に力がこもります。

日本酒以外にも、お酒の種類は豊富。
焼酎、ウイスキー、果実酒の他、ワインも数多く取り揃えており、で日本酒が苦手という方でも十分に楽しめます。
旬を味わう鮮魚とこだわりのアテ

鉄板焼がメインの720さんですが、旬な鮮魚のお刺身やアテも目玉のひとつ。
「鉄板焼っていう名前ですが、生の魚も自慢のメニューです!」
「市場に信頼できる仲間がいるので、質には自信があります。少量で入荷して『いいものをいい状態』でガンガン出していきたいなと思っていますね」

今お店で出してる旬の魚ってどんなものですか?
「今は秋の初めで、新サンマが美味しいですよ!」
「旬っていうのはその時期に一番安くて美味しいもの。なので、メニューは固定せずに本当に美味しいと思えるものを季節ごとにお出ししています」
「日本酒と一緒で『前食べたあれ、もう一回食べたい』っていわれても、次の年まで待ってくださいって感じですね(笑)」
そう話しながら、サンマを捌いていく内田さん。
力の抜けた繊細な手つきから、10数年を越える修行の面影が垣間見えます。

旨みと甘味、濃厚な脂が乗った「新さんま」と、さっぱりいただける「しらす」のお刺身。
今しか食べられない、旬のパワーを感じる一品です。
また、「カメノテ」や「ニゼダイ」など、他のお店では滅多にお目にかかれない海の幸を味わえるのも720さんの特徴。
このお店では、店主に身を委ね、「おすすめ」や「お任せ」で季節ごとの旬の食材を楽しむのが正解です。

続いて、アテとして人気の「えびパン」
「サイドメニューで人気なのはえびパンですね。バゲットにエビをつぶした特製パテを塗って、鉄板で揚げ焼きします」

表面がキツネ色にこんがりと焼けたら完成。
バゲットのサクサク感と粗めに潰したエビのプリプリ感が楽しい一品。パンの焼けた香ばしい風味とエビの旨みがクセになる。
日本酒はもちろん、ビールやワインにもぴったり!
720さんで最初の一皿に悩んだときは、とりあえず「エビパン」がおすすめです。
大阪のソウルフード「お好み焼き」を洗練させた味わいで

メインとなるお好み焼き。
小さい時から将来自分の店を出すなら、お好み焼きを出すというのが夢だったと語る内田さん。そんな店主の「こだわりの豚玉」が720の看板メニューです。

「粉の量を減らして、キャベツ、トロロ、卵をふんだんに使ってます。材料がぎっしり詰まっているので、素材の旨みがしっかり味わえますよ」
「豚肉にもこだわっていて、九州や仙台から取り寄せた豚を使ってます」
「輸入物とくらべて国産の豚は脂が美味しいので、ジュワっと滲み出る脂の旨みを楽しんでほしいですね」
目の前で、出来上がっていく様子を楽しめるのが鉄板焼の醍醐味。
両面を焼き、豚に火が通るまでしっかり蒸らしてから仕上げに移ります。

鉄板の上で、ソースがジュワジュワと鳴り、店内に香ばしい香りがフワッと充満すると出来上がりの合図。
マヨネーズ、鰹節、青のりをふりかけて完成!
取材中とはいえ、思わずアツアツを頬張りたくなる出来栄え。
ああビールが飲みたい……
「前菜やお刺身を食べてから、シメにお好み焼きっていう感じで注文される方が多いですね。鉄板焼屋が本気で作った豚玉なので、いわゆる「粉モン」の美味しさとは違った、洗練された味わいが楽しめると思います」
鉄板の前で作られていく料理の数々に、食欲が刺激されっぱなし。
味はもちろん目でも楽しめるのは、鉄板焼屋さんならでは。

「こだわりの豚玉」の他「粉モン」各種のお持ち帰りも!
お好み焼きだけ食べたい!という時にはとても便利です。
二人三脚で作り出す720の雰囲気

鉄板を挟んで、店主やスタッフさんとの会話を楽しむのが鉄板焼きの魅力のひとつ。
接客について内田さんに聞いてみると、前の職場で後輩だったという中村さんの役割が大きいとのこと。
「食べ物とか飲み物の話になると特にそうですが、僕は熱くなるタイプなんですよね。それをいい感じで調和してくれるのが彼の力です」
「僕と対照的で、寡黙・冷静なタイプの相棒がいることで、お客さんとの距離感がいい感じで保てているんじゃないかなと思っています」
そんなスタッフの中村さんに、店主の内田さんの魅力ついて聞いてみると。
「熱くて、優しいというか人情深い人ですね。なんとなくついていきたくなるというか、そんな感じの人です」
とのこと。
取材中も、息のあったコンビを見せてくれた二人。
カウンター越しに、中村さんと店主の掛け合いが楽しめるのもこの店の魅力。

将来的には、和食の醍醐味を味わえる割烹×鉄板焼をミックスした新ジャンル「鉄板割烹」を作りたいという内田さん。
「お店は店主である自分の人格そのもの」と自らが語るように、人を惹きつける内田さんの魅力がこの店に人を集める理由だといえるでしょう。
今味わってほしい食材とお酒、そして店主が愛して止まないお好み焼きが楽しめる創作鉄板焼720。
最初は「堅いお店だったら、どうしよう」と緊張を隠せなかった取材班も、素晴らしい食事、そして店主と中村さんが作り出す雰囲気に魅了され、ほっこりとした気分で取材を終えました。
プライベートでもぜひ訪れたいお店です。
今回取材した創作鉄板焼720は、北堀江で「いいお店」をお探しの人におすすめの一軒。
カウンター席で旬の食材とお酒を味わいながら、二人が作り出すお店の雰囲気を楽しんでみてはいかがでしょうか?
取材協力 内田康友 様
中村和貴 様
writer 児島宏明
photo 中島藍
堀江の居酒屋も知りたいという方は、「お酒と雰囲気に酔うお店、堀江のおでん屋 おでん〇」もご一緒にご確認ください!
創作鉄板焼 720
住所 | 大阪府大阪市西区北堀江2-5-21 |
---|---|
TEL | 06-6616-9472 |
営業時間 | (ランチ)11:30~14:00(L.O.14:00) (ディナー)17:00~23:00(L.O.23:00) |
定休日 | 日曜日 |
URL | https://www.facebook.com/sousakuteppanyaki720 |
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